●「条理」「反観合一」「陰易」
さて、これから先は独特の用語が出てきてちょっと難しくなってくる。
まず、天地を達観する秘訣は「条理」だ、という。条理の奥義は、これまでに説明された「習気を払拭すべき」(執着心を捨て、懐疑する)、「天地を師とすべき」(自然を先生とせよ、実際のものをよく観察せよ)、そして、もう一つ「反観合一」。
「反観合一」とは、あらゆる存在というものは、相反する二つのものから成立しているから、まず二つのものが対立していると見る、そして、その二つのものが合わさっていると見る、この両方の見方をするということ。
また、「条理」は、現代人から見て、自然界におけるルール(法則、パターン)のようなものだと理解されるような説明もなされている。
また、「相反する二つのもの」は、「陰易」(「陰陽」から、それぞれこざとへんをとった文字。文字が表示できないため、以下仮にこのような表記をする)であるとも説明されている。
なお、「条理」「反観合一」は、学問に対する態度(心持ち)とも、学問の方法論とも取れる説明のされ方である。